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素乃會 平泉[日記] |
2019/07/11 |
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平泉のことを書くのを忘れていました。 誰が撮ってもドラマチックなアングルになる金色堂前の坂。
しかし、お目当てはその隣に佇む芭蕉の句碑。 延享三年(1748)に建てられたという、五月雨の句が書かれるこの地味な碑が、昔からとても好きなのです。 今回もじ〜んときました。
毛越寺に歩を進め常行堂へ。
金堂をはじめ四十余宇を数えた堂塔伽藍は嘉禄二年(1226)と天正元年(1573)の火災で焼亡してしまいます。 わずかに残った常行・法華の二堂も慶長二年(1597)の野火で焼失してしまい、現在の常行堂は享保十三年(1728)に再建されたものだとか。 そんな、創建当時のものが何も残っていない毛越寺ですが、唯一、この常行堂で正月二十日に行われる摩多羅神の祭礼に奉納される『延年の舞』(重要無形民俗文化財)だけは千年の昔の姿を色濃く残しているといわれます。 カタチあるものが滅び、カタチなき口伝のものが残る。 世の無常を感じさせられますね。
摩多羅神(またらじん)については常行堂の「後戸の神」として昔から「何者なのか?」と問われていた神。 むつかしいのでパスします。
堂内の注連縄に紙垂の代わりに吊るされた<切り紙>それをここでは「雑華」(ぞうか)「飾花」(かざりばな)と呼ぶようで、 周囲に九字を切り、縁をとり、その中に「菊」「桐」「藤」「抱茗荷」「大根」「三宝に餅」などが刻まれます。 色は見た感じ、白一色でしたが、解説には「48色とも15〜6色とも言われていたが、現在は12色である」とあります。
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