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小正月のツクリモノ 甲斐の道祖神祭2[日記] |
2016/09/28 |
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それではこの一連のモノたちはどういった信仰の遺品なのか?
答えは、小正月におもに日本の中部地方で行われる『道祖神祭り』に使われるツクリモノであります。
塞の神として、村落の入り口や交差する辻=堺に立ち、災いの侵入を防ぐのが道祖神と呼ばれる神です。 信州で見るような石製の双体道祖神や、藁で作った大きなものまでみな同じ役割を持った道祖神です。
農耕祭の色が濃い小正月のマツリには豊作予祝行事が多く執り行われます。 道祖神祭りやドンドン焼きなどもそのうちのひとつ。 そこで欠かせないのがそのマツリを飾るツクリモノたちです。 ケヅリバナやカユカキ棒、孕み箸やまゆ玉。カユカキ棒や人形道祖神などはヌルデの木で作られます。 正月14日に作られ、床の間や神棚に祀られ、多くはその後のドンドン焼きで焼かれてしまいます。 いってみれば、焼かれるまでがマツリの範疇になっているので、ほとんどモノは残っていません。
正面には『正一位道祖大神宮』、背面には『正月十四日 山下仁』『一月十四日 山下氏』と墨書されています。
木の白さからして昭和三十年代くらいでしょうか。 貴重な有形民俗文化財だと思います。
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