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奥会津・柳津[日記] 2016/05/17

過去どれだけこの「奥州柳津円蔵寺」の護符を見たことでしょう。
流布した護符の数と信仰の深さが比例するなら、近江の多賀社と奥州柳津はまさに東西の大関クラス。
版のバリエーションも多く、塔頭や宿坊の立ち並ぶ門前が目に浮かぶようでした。
そんな柳津でしたから、いつかは訪れたいと思っておりましたが…。

暗喩的な出来事が重なり合いながら顕われると、それはもう行動するのが必然になってきます。
今回も会津高野八葉寺に呼ばれるように旅立ったわけですが、先立つこと半月前、美術倶楽部での交換会のおやつで見慣れぬ<あわ饅頭>なるものと遭遇したことがそもそもの発端だったようです。
素朴な美味しさに驚き、仔細眺めるとなんと会津柳津の特産品。
「災害にアワぬよう」といったお決まりの箴言というか語呂合わせもバッチリ。
参加者の少なさ故か、常より余っていたことをいいことに、このあわ饅頭を二個ほどくすねてしまったのですが、(ひとり一個限定)
その時からもう旅は始まっていたようです。

只見川河畔の、切りだった崖の上にそびえ立つ巨大な城。
まさにそんな異相にすら見える寺院。創建時大きな丸太を難儀しながら山上に上げていると、どこからともなく赤毛の牛の大群がやってきて、数ある大木をいとも簡単に運んでくれた…。
これが郷土玩具赤べこの謂れだそうです。
この場所に立つとそれがよく分かる。よくこんなところに建てましたな、昔の方は。
山から少し下ったところにポツンとある<奥之院弁天堂>は室町建築。重文指定です。

町をあげての特産品開発のようで、<博士そば>。
博士山の麓でとれるそば粉100%でつくったざるそば。
汁が甘いのはお国柄なんでしょうね。
念願のあわ饅頭、六店ほどで作っていますが、今回は小池菓子舗さんにしました。
これは文句なく美味しー!