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インキュナブラ[日記] |
2011/07/16 |
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牛玉宝印をはじめとする木版の護符の素晴らしさは何度も述べているとおりですが、 版で摺られた御経、春日版などの版経も実に心惹かれますし、 木活の丹緑本なども世界に誇れる版画美術でありましょう。
目を欧州に広げると中世のインキュナブラと呼ばれる 金属活字と木版挿絵で飾られた一連の書物があります。 本の姿で扱ったことはなく、ページ一枚の、いわゆる零葉を何度か手がけただけですが、 中世ヨーロッパのもつ混沌としたカオスが匂い立つようで、とても愛着を覚えます。 岩波書店の『図書』の表紙をいつも楽しみにしていました。
去年の今頃、英国旅行中スコットランドのエディンバラの古書肆で、 15世紀のイタリアの地図の零葉をみましたが、踏ん切りつかず買ってこられませんでした。
少なからずの後悔を引きずっていたのですが、今回大判の見開き二頁。 ニュルンベルク年代記。
嬉しい買い物です。
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