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神々の群像展[日記] 2008/09/26
いやいや、なにも北野くんだりまで(失礼!)豆腐を食べに行ったわけではないのですよ。
本来の目的は北野天満宮で催されている「神々の群像」展を見に行く事だったのです。

骨董雑誌『小さな蕾』に紹介記事があるのでご覧になった方も多いでしょう。
北野天神千百年大祭のおり、唐櫃の底が抜けて顕れたという十三体の鬼神。
集落の入口や、交差する道の真ん中に置かれ邪気を払う「岐神」にこの十三体の<鬼神>が当たるのでないかと言われています。
穢れを背負った形代は燃されたり、流されたりするのが常でしたから、
平安時代十世紀の像が、こうして今の世に伝わることは本当に稀なことだと思います。

図版では30センチ前後の比較的小さな像を想像しておりましたが、
なんのなんの、どれも60センチ前後の堂々としたもの。
破棄する前提があるためか、細部の仕上げなどは割と雑。鼻の下を彫り込んで鼻の高さを出したりもしています。
が、その分勢いがあり鬼神たちのダイナミックな動きをよく表現しています。
十三体中十二体が檜の、一体が欅のそれぞれ一木造。
素地の上に直接彩色を施しているそうで、三指有蹄、三つ目など異形な姿も目につきます。
陰陽道的な民俗信仰と平安の一木造像。両方の興味を満たしていただきシアワセな気持ちで大将軍八神社へと向かいます。


神像好きなら多弁を要しない大将軍八神社
先ほどの鬼神たちも<塞の神>で有る訳だから、大将軍神社の近くに奉納されたのも当然かもしれないな、
などと考えながら歩く。
(北野天神と大将軍八神社は歩いて五分ほどの距離)

大将軍は間違いなく12年ぶり。
展示の仕方がかわって東寺の立体曼荼羅のように御神像を並べてありました。

牛玉宝印まであったのは正直びっくり。
十月には一般公開もあるそうですので、ご覧になっていない方は是非。