長谷雄堂トップ取扱分野商品一覧新蒐品店舗案内買取・取引概要
戻る
阿倍野 明治屋[日記] 2013/05/13

再開発で閉店を余儀なくされた、大阪阿倍野の明治屋。
跡地に建った大規模商業施設内に移転をし、以前と同じように店をしつらえたそうです。
新店を訪れた方からも、「造りから、椅子カウンターにいたるまで、ほぼ旧店舗どおり。
2,3杯呑めば昔の儘さ」
なんて聞いていたので、今日のこの再訪の日を楽しみにしていた訳なのです。

京都での仕事の後、宿を大阪にとり…。

再開発あとには、ものすごい大きな施設が建っていました。
遊園地かと思ったほどです。
そんなファッションモールのようなピカピカ通路の中に、明治屋は佇んでいました。
はっきり言って場違い。直視できないほど、まさにイタいです。
確かに店に入り、2,3杯も呑めばあまりいろいろ気にならなくなりましたが、
勘定をして戸を開ければ、夜の帳など関係なく、ぎらつく照明に垂れ流されている安っぽい音楽。
本当にテーマパークの中なのです。

今は、店の人と客の年齢層が高いので、なんとか踏み止まっていますが、、
若い子が客としてどんどん来るようになれば、<昭和レトロな居酒屋>となってしまうでしょう。
ビールのビンテージポスター(中国産)と、ホーロー看板がお似合いです。

あんまり悲しかったので、翌日もう一回行きました。
昼1時開店。
1時05分くらいで、一番乗りかな?
なんてとんでもない、もう半分くらいの席が埋まっていました。
1時半頃には満席。火曜の昼なのに。

昼酒はいいですねぇ。
常連に交じり、同世代アラフォー姉さん組や、不良ジジイ達、皆よく呑むこと。
その凄いパワーは昨夜のモヤモヤを吹き飛ばすに十分。
嬉しくなりました。さすが名店。
母屋のテーマパークが明治屋を侵食するのでは、と危惧した訳ですが、
もしかすると、庶民のまっとうな食欲渦巻く居酒屋のほうが、
小ぎれいなモールを路地裏横丁に変えてくれるかもしれません。
〜本気でそう思った阿倍野の昼下がりでした。

いい気分になったところで、近鉄で当麻寺まで。