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加舎白雄[日記] 2013/01/26

ふとしたことで江戸天明期の俳人、加舎白雄(かやしらお)
の句を知り、今、この書を読みふけっています。

蕪村とともに蕉風後継者の一方の雄であったにもかかわらず、
編みなおされた近代俳句の系譜から不当に低い扱いをうけている―。
それが現在、加舎白雄が歴史に埋没してしまっている理由であるそうです。

この種の貴種流離譚が昔から好きなのですね。
読み進むうちにこの孤高の詩人、加舎白雄にどんどん肩入れして行く自分を感じます。

今日、1月26日は旧暦12月15日。
まだ冬です、

氷る夜や諸手(もろて)かけたる戸のはしり

長いですが解説をひきましょう。
「冷え込み厳しい夜半、
襖障子を開けようとしたが、どう軋んだものか片手では梃子でも動かない。
よし、とばかり悴んだ両手をかけてふんばると、今度はどっと走り出してしまった。
柱に当たって跳ね返る。
きんきん凍てた空気を震わせる大きな音さえ聞こえて来そうだ。」

いい句ですね。

そんなことがあってか、先日、丈草の句が書かれた軸を買ってみました。
まず、売り物にはならない品でしょうが、勉強べんきょう。