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大山詣で[日記] 2012/11/25

大山道や大山講。大山信心の名残を多々とどめる江都に住み暮らしていながら…
護符や木太刀、様々な信仰遺品を扱ってきながらも、
詣でたことがなかったのです。
雨降山大山寺。

長年の懸案を払拭すべく、先月八ヶ岳(初登山でいきなり天狗岳!)に登った勢いを持って子供と共に出かけてきました。

紅葉濃い雨降の山は、本来なら観光客でいっぱいだそう。
生憎の天気が天邪鬼の我々には奏功したようで、小雨けぶるなか、すれ違う人もまばらな山道を堪能してきました。
とはいえ、流石は修験の山。
標高は千二百米あまりなのですが、延々つづく石段がとにかくキツイ。
段差をとらぬようにジグザグに進むため思ったより時間もかかる。
頂上近くでは風花も舞い、参詣というよりまさに登山。

ケーブルカーもあります。が、当然徒歩で。
女坂をのぼり中腹、大山寺でお不動様に手を合わせ、牛玉宝印を発見。
さらに阿夫利神社下社へ。名物もみじ汁をいただき、
<納めの木太刀>も見て、上へと目指します。

ここからが本番。ガレ地のような天然石段と呼ぶのか、とにかく心の中でキツイキツイと文句を言いながら登る。
やっと山頂。奥ノ院。
風、雪除けか神殿にシャッター。
暖かいカレーを食す。野菜ゴロゴロバーモントカレー。でも美味し。

帰りは割と早く降りられるも、今度は男坂の急勾配が膝にくる。
ブーツ姿や赤ちゃん連れも見られたけれど、なめてかかっちゃけっこうヤバい。
総計五時間半の大山詣ででした。

ものの本によれば本来大山寺の参詣は夏の二十日間だけに限られていたとの事。
江戸のむかし、この期間は各地の大山講中で大変な賑わいだったのでしょうね。

つかれてしまって、石尊権現の何たるかを突き止めずに下山してしまったことが、
唯一の心残り。
総じて、なかなか考えさせられることの多い、実りある大山参詣でした。