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女神像[日記] 2012/03/26

この商売を長くやっていると本当に<縁>の不思議さを感じる事があります。
もう、12,3年も前、六本木の仏教美術の名店に、同一制作の僧形神像と共にこの女神像はありました。
当初は女神像は二柱あったそうで、薬師寺や御調八幡などと同じ三神形式だったのであろうと思われます。
その場になかった女神像は外国に行ったのだと聞かされましたが、
この女神像も買い手がついており、わたしは残っていた僧形の神像をいただいて帰ってきたのでした。
その僧形神像はたいそう愛らしく、広告に出した事もあり、割と多くの方に喜んでいただきました。

それから幾星霜。

できうれば、僧形の神像ともう一回一緒にしてあげたいなと、ずっと気になっていた相方の女神像ですが、
美術本の表紙を飾ったり、割と近くには居てくれたのですがなかなか手許までは来てくれませんでした。
それが今回。
一度、すんでの所を買い逃し、落胆しているところにもう一度出てきてくれたのですから、不思議なもんだな、と改めて感じています。

折りしも明日から九州大分出張です。
この神像たちが八幡三神である可能性は高いと思いますが、
八幡といえば宇佐が総本宮。
明後日行くのですね、宇佐へも。

過去の経験から、こんな偶然が重なったときはとてもいい旅になります。
楽しみ半分、怖さも半分。

人の縁、モノの縁。
<縁>のありがたさ・むつかしさ、にいろいろ考えさせられております。