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伊良湖岬と三河湾のタコ[日記] 2011/11/04


数ヶ月前に日間賀島の事を新聞で読んだ。
いわく、「絶品のタコ」「甘みが違う」「ほとんどが地元で食べられてしまう、幻のタコ…」など等。

知多半島の先の、その離れ小島に、いつか行ってみたいなぁ、幻のタコ食してみたいなぁ、
と、記事を切り抜き(笑)、淡い憧憬を抱いておりました。

漠然と抱いていた思いが、箱根の湯で少々戻ってきた気力に促されたのか、朝起きたら、いっきにタコモード。
湯の宿を出ると、即、東名にのり、目指すは日間賀島!
と行きたいところだったのですが、ちょっと遠すぎ…。
三河湾の反対側の半島、渥美半島をくだり、最先端の伊良湖岬に向かいます。

柳田國男とも縁の深い伊良湖。
ここも一度は訪れたかった場所でしたので感激ひとしお。

秋晴れの高く澄んだ空と、碧い海。
だけどほとんど人がいない―。
気を取り直して、名物の大アサリ丼を頼む。


途中、東大寺の瓦を焼いた渥美古窯のひとつ、伊良湖東大寺瓦窯跡にも寄りました。
何とか窯の形容が偲ばれる、といった程度。
ちょっと残念。

小さな魚市場をのぞいた後、街道沿いの海産物屋に入ると、オオゥ、生のまま冷凍処理したタコがいました。
店の女将いわく、「同じ三河湾で揚がったタコだし、捕れてすぐ処理しているから、日間賀のタコに負けないよ!」
そのひと言に嬉しくなり、自慢のシラスやメギス、アラメ(俊寛が握り締めていたという)と共に箱詰め。
タコは中くらいの大きさ1,700円也。

夜半に家に着き、翌日タコ茹で開始。
こんな風になりました。味はまさしく絶品。
もう暫らくモーリタニアのタコは食えない…。

シラスも干物もとっても美味しかったです。

旨いものがすぐ近くにある生活。
歳を重ねるごとに、そんな小さな幸せに、大きな憧れを抱くようになっています。