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富山 <粋 やぶき>[日記] 2011/05/13

富山ではいつもゆく鮨屋さんが休業でしたので、
この店に行きました。
<粋 やぶき> 

<粋>とついた店で粋だったためしは少なく、
評判の外装も・・・でしたのでかなりビビりながら入りました。
正直なところ。

店に足を入れてからも「アチャー」のところは幾つかあったのですが…。
「まずは、」と出てきたのがエイのお造りと蒸した肝。
ゴマ油と胡麻で、ちょっとユッケ風に和えられたエイの紅い身と肝の味のふかさ。

エイのキモなんて食べたの初めてです。
すっかり度肝を抜かれ、威を正してお願いしました。
「すべてオマカセでお願いします!美味しいものを少しづつで構いませんので」 と。

数々盛り込んでもらったお造りでは桜鱒が印象に残ります。
その心のゆらぎを察してか、次には「こんなん東京では食べまへんやろ」
(勝手な関西弁、実際の富山弁はもっと優しい感じですね)
と桜鱒のアラを焼いたものを。

煮魚は幻魚(ゲンゲ)。これも炊いたのは初めて。
 
その他もいろいろ頂き、最後はもずく汁。
富山湾のもずくを熱い出汁で食します。
これもすごかった。

なんでしょう、久々の嬉しい誤算。

生ビールと立山の熱燗三合、最後に冷えた地の旨酒を一杯。
これで六千円。
カネのことは言いたくありませんが、「エッ、これだけ?」と思わず口に出てしまいました。
聞けば、関西で長く修行されたそうなので、花より実をとる
−気取らず安くて美味くなければ−
という関西風の供し方が身についているのでしょうか。

ぜひ又、ひと月くらい前から予約して、
三日くらい前からは「どんなのが入りました?」などと毎日電話を掛け、
期待で張り裂けそうになった胸を抱えかかえ出かけたい。
そんな店。