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猊利顛日誌 五   [日記] 2010/07/08

午前中、自由時間。
エディンバラの街はひとことで言うならば重厚といったところか。
花崗岩の黒い壁、起伏のある街並み。
モダンな建築も多く、走っている高級車も増える。
国会議事堂はスペインのエンリック・ミラージェス設計。

古書店とアンティークショップに行く。
A4サイズのインキュナブラ、両面色刷りで1457年刊行。
600£。買っておけば良かったかな、といまだに後悔。
勘で入った砂糖菓子屋<Fudge House>の美味いこと。
きっと名の知れた店に違いない。




今宵の宿は湖水地方のケズウィック。
カンブリア地方一帯の丘陵地。
この“カンブリア”の響きがなんともいい。
村上龍の顔を思い出す。


途中イングランド版万里の長城、Birdswaldによる。

ケズウィックの街中から車で20分ほど、
ホテルの立派さに驚く。
今まではビジネスホテルのような見るからに安っぽ気なチェーンホテルだったが、
THE LODORE FALLS HOTEL 湖畔に独り建つ小さな城のよう。

品の良いバーと暖炉室。ホールにはこのホテルが描かれた数々の作品
(たとえば、100年ほど前の銅版画・石版画・手彩色の写真など湖水地方の風景画としてホテルが描かれている)
が飾られ一枚一枚見るのも楽しい。

夕飯はケズウィックまで戻り、タイ料理の店。
この小さな町に中華料理店も二件あった。